アコースティック&エレクトリック アーチトップ

先月完成した17インチ アーチトップギターです。

スペック

トップ:シトカスプルース
バック&サイド:ビッグリーフメイプル
ネック:3ピースバーズアイメイプル(ハードメイプル)
フィンガーボード:エボニー
ピックガード:エボニー
ブリッジ:エボニー
テールピース:エボニー
ペグ:GOTOH SG-301 EN01
ピックアップ:Gibson 57 classic(フロント)      
      :Gibson 57 classic plus(リア)
弦:D’Addario Nickle Bronze

オーダー内容

このアーチトップは、もともとノンピックアップ・Xブレイシングで設計したものですが、

・2ピックアップ
・4コントロール

というご希望でしたので、パラレルブレイシングに設計を変更しました。

ピックアップの位置は図面上で、ある程度の数値で割り出しましたが、ボリューム・トーン・トグルスイッチの位置は、ネックとボディを組み上げ、パーツも取り付け、弦も張った状態で、全体のバランスの中で決めることにしました。図面と実際とでは、印象がまるで違うことも多いからです。

ノブの底面に両面テープを貼って、試行錯誤しました。

ご希望のカラーはオレンジ。サンプルをいただきましたが、面積が小さく、判断が難しかったので、端材を使って何種類か色見本を作り、そこから選んでいただきました。

わずか数滴の着色剤で、色合いが微妙に変わります。

コンセプト

アーチトップは、基本的にはジャズで使われるギターですが、どんなジャズにどんなギターがふさわしいのか、については、あまりにも射程が広すぎて、今ここで語る余裕はありません。

とりあえず、ジャズを「トラディショナル」と「コンテンポラリー」に2分するとすれば、私がトム・リベッキーから学んだのは「コンテンポラリー」向けギターの制作論です。

より具体的には「フラットトップギター的な要素も取り入れたアーチトップギター」という事ができます。

これもかなり単純化しての話ですが、その方法としては

①トップ・バック共に、高低差が極端ではない、滑らかなアーチに削る
②ネックの仕込み角度を浅くする 

の二つです。

今回は、若干「トラディショナル」寄りの音も希望されましたので、ネックの角度は少し深くセットする事にしました。

一般論としては、ネックの角度が深くなるほどウォームな音に、浅くなるほどブライトな音になります。

弦の選択は、最終的にはプレイヤーの好みになるとはいえ、「コンテンポラリー」にはフラットワウンドではなくラウンドワウンドが合うと判断し、更には、ピックアップを通さなくても十分な音量が得られることを狙って、ダダリオのニッケルブロンズを採用する事にしました。

結果として、アコースティックギターとしてのアーチトップと、エレクトリックギターとしてのアーチトップのサウンドが両立できたのではないか、と考えています。

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